IT(情報技術)革命が言われて久しいが、公害弁連も昨年ようやくインターネット上にホームページを開設することができた。まずは7月から試験的にホームページを設置し、9月にインターネット検索エンジン最大手のYahoo!Japanに正式登録し、以来アクセス数も少しずつ増え始めている。「公害弁連」というキーワードで検索するとすぐに見つけることができる(http://www1.jca.apc.org/kougai/)。
 公害弁連は全国各地で展開されている公害裁判の弁護団の情報交換、経験交流を通じて、個々の裁判闘争に資することを重要な役割としてきた。そのために公害弁連ニュース・「情報と通信」の発行、総会・幹事会・事務局会議の開催等を行っているが、近年めざましい勢いで普及したインターネットを利用すれば、より早く効率的な情報の共有が可能になるばかりか、市民活動との新たな接点としても期待されるところである。むしろ大きな媒体を持たない組織や運動体にとって、インターネットは安価に利用できる極めて有用な新しいコミュニケーション手段と言える。
 現在のところ、公害弁連ニュースWeb版を中心に、公害事件に関するトピック、各弁護団や運動体のサイトへのリンク集等を公開しているが、今後は電子文書保管庫や電子会議室を設置することも検討している。各弁護団や運動体のサイトへの「ハブ」としての機能と公害事件に関する情報の集約・管理を中心的な目的としたいと考えている。ホームページの管理・運営は現在事務局で行っているが、まだ内容・質とも不十分であることは否めない。事務局以外からも積極的な意見、感想をつのり、順次充実させていきたい。
 なお、公害弁連ホームページは、通信NGOであるJCA-NET(http://www.jca.apc.org/)のサーバを利用してる。同団体は市民運動を通信サービスの提供によって支援しようとする組織であり、環境運動等にも参加している団体である。