薬害ヤコブ病被害者・弁護団全国連絡会議
 

  本日、薬害ヤコブ病訴訟の原告団・弁護団と厚生労働大臣及びビー・ブラウン等の被告企業らとの間で、全面解決のための確認書が調印されました。
 この確認書は、国及び被告企業らが、薬害ヤコブ病の責任を認め、原告らを含むすべての被害者に悲惨な被害を生じさせたことを謝罪すると共に、本件のような薬害を再び繰り返さないことを誓約することを基本としています。
 また、国は、被害者等を支えるために設立した「サポートネットワーク」の活動への支援を約束し、被告企業らも被害者の慰霊等のために資金の拠出を約束するなど、私たちが求めてきた解決要求を実現するものとなっています。 とりわけ、この確認書は、厚生労働大臣において、(1)医薬品などの安全性に疑いが生じた場合には、直ちに必要な危険防止措置をとること、(2)我が国で悲惨な薬害が多発していることを重視し、その防止のため、薬害教育に取り組むこと、(3)生物由来製品などの安全性を確保するため必要な規制を強化し、被害救済制度を創設することなどを明記した点で、画期的な意味を持っています。
 このような全面的な勝利解決を達成できたことは、被害者を中心とする5年半にわたるたたかいと皆様の力強いご支援のたまものです。これまで私たちのこのたたかいに対し、大きなご支援、ご協力をいただいた国会議員をはじめ、医師、科学者、研究者、専門家、されには労働者、市民などの各界各層の多数の支援者の方々と、国民の皆様に対して心から感謝申し上げます。
 この確認書の成立を受け、本日、大津、東京の各地方裁判所において、和解を成立させることとなるますが、私たちは、今後さらに未和解原告、未提訴患者の救済をはじめ、医薬品・医療用具等の安全性の確立や生物由来の医療製品による被害の救済制度の創設等、残された課題の実現と薬害の悲劇を再びくり返してはならないという固い決意のもとに薬害の根絶に向けて全力を尽くす所存です。
 国民のみなさまのさらなるご支援、ご協力を切にお願いいたします。

以上